『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』誘拐事件と殺人事件の話 ※ネタバレ有り

『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』誘拐事件と殺人事件の話 ※ネタバレ有り

『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』

タイトルからして面白そうだなと感じるのは僕だけでしょうか?

だって壊れたまーちゃんだよ?

さて、僕はこの本が大好きで、何回も読み返している。

超絶簡単に説明すれば、誘拐事件によって人生が狂っちゃったみーくんとまーちゃんの物語である。

この本の表紙の裏にこんなことが書かれている。

誘拐は、ある意味殺人より性悪な犯罪だ。
殺人は本人が死んで終了だけど、誘拐は、解放されてから続いてしまう。
ズレた人生を、続けなければいけない。
修正不可能なのに。
理解できなくなった、人の普通ってやつに隷属しながら。

僕は「確かに」と妙に納得した。

ここで描かれている人間たちは普通から逸脱していて、頭がおかしい感じである。

そんな普通じゃない人間の世界がありありと描かれている。「あぁ、確かにみーくんたちはこの世界で生きているんだ」と思えるぐらいに。

僕はそんな、頭のねじが一本外れたような世界と、入間人間さんの独特な文体が好きである。

そう、僕は入間人間さんのファンであった。

『電波女と青春男』や『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の、

「つらつらとどうでもいいことを並べ立ててみましたー」みたいな文章が好きだ。

豊富な語彙で書かれた遊び心ふんだんの文章に、ふとした瞬間に笑ってしまうんですよ。

彼はあとがきもパンチが効いていて面白いのでさらーっと読んでいたら、僕は衝撃を受けました。

『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』は彼が大学一年生の春休みに執筆したらしい。

今の僕と二歳しか変わらないのかぁ。

僕も小説家になりたい少年であるゆえ、「ここまでの語彙をどうやって身につけたんだろう、よくここまでリアリティのある誘拐事件を書き出すことできるな」と脱帽せざるを得ない。

まぁ、それは入間人間さんに限ったことではなく、小説家として大成している全ての人に僕は尊敬の意を抱いています。

さてここからはディティールを語ろうと思う。 ※ネタバレ注意

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章を読み進めるごとに徐々に暴かれていくみーくんやまーちゃんの素性。

キャラクターの関係性が本当に秀逸だなと思った。

××の父が誘拐したのがまーちゃんとみーくんで、

みーくんはまーちゃんにとっても優しかった。

でも、みーくん(菅原道真)は保身のためにまーちゃんを苛めた。

そのとき、まーちゃんは葛藤したんだ。

みーくんはとっても優しくて、自分を苛めるはずないのに、みーくんは酷いことをしてきて。

みーくんはまーちゃんにとってのある種の心の支えだったから、現状を認めることは自分自身の破壊だったんだよ。

だからみーくんを××に置き換えなきゃいけなかった。自分を守るために。

でも時々、真実を思い出してしまうから、まーちゃんは耐えきれなくなるんだろうなぁ。

一生狂ったまま生きていくんだ。

恋日先生も言っていたけれど、精神の治療なんてほんとうに曖昧でどうしようもない。ノイローゼになるよ。

閑話休題。

まーちゃんが精神不調に陥って、みーくんが優しく介抱するシーンが好きだ。

共依存って僕は好きだな。

色々なものを内包していて、でもそれらを無理くり分かりやすいものへと置き換えてしまうような。そんな強引さがありますね。

誘拐事件と殺人事件、みーくんとまーちゃんの日常。

本当にこの作品が好きです。

みんなも読んでみてね。 僕は今9巻まで読みました。

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