いじめ この世界は残酷だと知った

いじめ この世界は残酷だと知った

僕の通っていた小学校は比較的いじめが多かった気がする。

当時小学生で気の弱かった僕は、自分もいつかいじめられるんじゃないかと常に恐怖を感じていた。

特に二年生の時は結構大規模ないじめがクラスにあって、クラスの半数以上の人間が1人をいじめていた。

物を隠したり、リンチしたり、ばい菌扱いしたりと色々で、女子も参加していた。

僕はと言えば、注意する勇気なんてなくて、ただその衝撃的な光景を目で追うことしかできなくて。

ただひたすらに目で追っていた。いじめられている彼のことが気になって仕方がなかった。

僕は当時から他人に視線を向けられるのが怖くて、違和感のないちょうどいいタイミングで彼のことを盗み見てはさっと目を逸らし、平常を装った。学校にいる時は常にそんな感じだった。

なんだかすごくいけないことをしているような気持ちになったんだ。

今思えば他人事で安全圏から視聴して、普通に最低だったなと思う。

僕は彼とはたまに遊んだりした。

正確には僕と彼とあと何人がいるって感じで、ふとした時にいじめは始まって、そうなると僕は1人ぽつんとしていて、どうすればいいものか分からなかった。

小二の時はクラスに特別仲のいい人はいなくて、僕はなんとかグループに所属してるって感じだった。僕の立場だけクラスで明確じゃなかった。

「君はもっとワイルドになったほうがいいよ」

クラスのちょっと変わった子にそんなことを言われたことがあった。

僕は内心「は?」と思いながらも表面上では適当に笑っていた。

クラスには怖い人が一定数いて、僕もたまに殴られた。じゅしじゅしみたいな感じで。

基本軽い攻撃だけど、溝に入ると結構痛い。

しかし、そう長くは続かなかった。

僕は大人しくて抵抗もせず、あまりにも無害な人間だったので、僕をいじめたら可哀想みたいな風潮があったりしたのだ。

そういうこともあり僕が本格的にいじめの対象となることはなかった。

僕はいじめをする人間全てを心底軽蔑し、見下していた。

僕はいじめを見てみぬふりをしている最低な人間だけど、でもお前らよりかはマシだぜ、というふうに思っていた。

彼は相変わらずいじめられていた。

僕は誰もいないタイミングを見計らって彼に「大丈夫?」と声をかけた。

今思い出しただけでも恥ずかしくなる。

当時の僕はあまりにも白々しくて自分のことしか考えていなかった。

クラスの女子、僕には普通に女の子らしい態度を取ったりするものなのに、彼を蹴っていじめる時のあの残虐性に僕は恐怖した。

「〇〇ってほんとに弱いよねー」そう言って教室の後ろのロッカーの辺りで彼をいじめる、彼女らの様子。

僕はどうしていじめなんて起こるのだろうと色々考えた。

クラスの正義感の強い女子と、担任の先生に抗議しにいったこともあった。

長い時間事情聴取をされ、担任は一応は注意はしたし色々動こうとしていたみたいだったけど、でもやっぱり担任は無力だった。いじめは終わらなかった。

また、僕はクラスの女の子に少し悪口を言われ、2週間近く学校を休んだ。

あと、担任から理不尽なことでキレられる事件があったりと、とにかく二年生の時は学校が苦痛だった。

学校は恐怖でしかなかった。

人間が怖かった。

僕は頭が痛いという理由で押し通した。

どうやら僕は本当に少し偏頭痛持ちのようだったので、そのような感じでなんとか二年生を乗り切った。

三年生の時は仲の良い友達もいて、あの時が人生の中で一番楽しかった。本当に楽しかった、三年は。

でも、僕はあの時見た光景を忘れない。

『いじめ』というものは僕の中でリアリティのあるものとして刻まれて、

「お前それはいじめww」みたいな日常会話を聞くとなんとも言えない気分になった。

また、僕は小四の時『いじめ』というちゃおの漫画をレンタル屋で借りて読んだりした。僕はいじめというものに何故か反応せずにはいられなかったのであった。

そしてSMに対する興味みたいなものに僕は随分早く目覚めたものだ。

僕は自分の幼少期を、いじめというものに縛られて生きてきてしまったな、と思わないではいられない。

僕は弱者で、やはりいじめられっ子側の人間で、だからいじめという事象を深く憎んだ。

人間の醜さ、弱肉強食とか、そういうものに過剰反応するようになって、中学に入るとニヒリズムに染まって、どうしようもなく生きていくのが辛かった。

でも今考えれば、いじめは社会が成り立つためには致し方ないことなのかな、と色々と考えた末そのように思う。

だから、この人間社会が憎くて憎くて、僕が歪んでしまったのは全部社会が悪いんだって……でもいつまでもそんなんじゃダメで、今の僕は今の自分自身に矢印を向けて頑張って生きていかなきゃって、そんなことは分かってるんだ。

社会の中で自分が変わるしかないんだ。

小二の時のクラスのいじめは僕にとって衝撃的で、辛いことで、その過去を引きずってしまうこともあるけど、いつまでも憎んでいても仕方がないんだと思う。

いじめを過去にした人間は自分の罪も忘れてのうのうと生きて、いじめられた人間は苦しみ続ける。

でも、僕はその苦しみを手放す鍵は、許しの姿勢でもって過去を乗り越えることであると思う。

世の中の全てを許して強く強くこの世を生き抜いていく必要があるんだ。

そうすれば、きっと闇を解き放ち幸せになれると信じて。

許しの姿勢を僕は生きていく上で大切にして生きていきたいです。

 

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